友達は何人が理想?大人数と少人数のメリット・デメリットを紹介

入学や就職、引っ越しなどの環境の変化や人生の節目、日常生活の充実化などで、友達が欲しくなる瞬間があるでしょう。友達がいることで、自分の人生が潤いやすくなります。とはいえ、何人友達を作れば自分が満足できるのか疑問を感じたことはないでしょうか?

童謡の歌で「友達100人できるかな」というように、少しでも多く友達が欲しい方もいれば、少人数で十分と考える方もいるはずです。

本記事では、友達は何人が理想なのか解説します。交友関係を広げたい方は、ぜひ参考にしてみてください。

友達は何人以上作れる?

出典:photoAC

せっかく友達を作るなら、50人、100人、欲張って1,000人と欲しいと思うかもしれません。しかし、残念ながら友達の人数には限界があります。

オックスフォード大学のロビン・ダンバー教授はダンバー数という理論にて、人が安定した社会関係を構築できる数は150人が限界であることを提唱しました。150人の根拠は、大脳新皮質の処理能力の限界から考えられているそうです。(※)

150人以上を超えてしまうと、最初のうちは親しい関係であっても一人一人と深く関わるのが難しくなってしまいます。

これを聞いて「私は友達1,000人以上いる」というように反論をする方がいますが、単純に顔が広いだけで、無意識のうちに疎遠になったり、関係が途切れていたりしているかもしれません。

※”THE ROYAL SOCIETY 公式HP”参照

学校で友達を作るとなると全校生徒はさすがに難しいか。

学校で友達を作る場合、1クラス30人を想定すると、5クラスまでは交友関係を広げるのが理論上可能だぜ。

大きな学校だと、いっぱい友達ができそう

ちなみに組織作りに役立っていて、企業によっては部署内の人数を50人までにしているそう。

この理論知っている企業は、賢い人員配置が期待できそう

人数の規模によって関係性の深さが異なる

ダンバー数は、玉ねぎのように人間関係の深さが異なっていることが考えられています。

例えば親友関係は0層、日常から付き合いがある友達は1層、というようなイメージです。普段の日常生活を振り返れば、親友と呼べる人、なんとなく毎日顔を合わせている人、たまに話す人というように距離感が異なっていることに気づくでしょう。

【150人の内訳】

  • 0層:親しい関係(コアなグループ)親友と呼べる関係、困った時に助けてくれる(約5人)
  • 1層:月に数回連絡を取るような関係。日常から付き合いがある、定期的に遊ぶ関係(約15人)
  • 2層:年に毎回連絡を取るような関係、仲が良いとまでは行かないけど顔合わせれば親しくなれる(約50人)
  • 3層:希薄な関係、顔と名前は知っている関係、年に数回会うような関係(150人以上)

友達が多いメリット

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友達が多いことは、何よりも素晴らしいこと!今まで友達が少なかった方でも、交友関係を広げることで充実した人生を過ごせる可能性があります。友達が多いことで、自分の人生が豊かになることはもちろんのこと、ライフスタイルや人生観の変化が起こるかもしれません。

友達は多い方が、毎日充実するぜ!

毎日、SNSで友達と何かしているところを投稿しているよね。

そういえば、この前のイベントで電波郎の友達たくさんいなかった?

幼馴染とか同級生、サークル仲間、あと同僚の方もいたような。

30人くらいの人と仲良くなったけど、ほぼ全員が電波郎の友達だった(笑)

友達多すぎる(笑)

交友関係が広がりやすい

友達が多いメリットの1つは、交友関係が広がりやすくなるところ!積極的に友達を増やすことで、コミュニティの幅も広がりやすくなります。親しい友達が増えれば増えるほど、バラ色のような充実した日常生活が期待できるでしょう。

また交友関係を広げることで、新たな友達の紹介があることも!交友関係の広がり方次第では、恋人ができたり、新たなビジネスチャンスが掴めたりとさまざまな人生のサプライズがあるかもしれません。

プライベートが充実する

友達が多いメリットは、プライベートが充実しやすくなるところ!「友達が少なくてプライベートが充実しない」と悩んでいる方でも、友達を増やせば遊びや飲み、イベントなどに誘われやすくなります。

アクティブに活動する人と親しくなれば、海外旅行やアクティビティなど、なかなか体験できないような素敵な経験ができるかもしれません。

多様な価値観や知見に触れられる

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友達を増やすことで、多様な価値観や考え方に触れる機会が増えます。物事に対する考え方は、人それぞれ!そのπを増やすことで、内面の世界が広がりやすくなります。

海外在住者や専門職、変わった趣味の人と出会うと、もしかしたら自分の人生に変化をもたらすようなことがあるかもしれません。知識や情報の幅が広がることで、先入観や偏見などが抱きにくくなり、柔軟な思考力が磨かれ共感力が高まりやすくなります。

相談に乗ってもらいやすい

友達が少ないと、相談相手がおらず1人で悩みを抱えがちになるでしょう。しかし友達が多いことで、仕事や生活、恋愛などの悩みで相談に乗ってもらいやすくなります。気軽に相談できる相手が多いと、味方がたくさんいる安心感が得られるでしょう。

また友達が多いメリットは、悩み事に合わせて相談相手が選べるところ!例えばプログラミングやデザイナーなど専門的な仕事に就きたい場合には、それらに詳しい友達に相談することができ、恋愛であれば恋愛経験豊富な友達に相談ができます。

さらに複数人から意見を聞くことで、悩みの解決につながるヒントが得られるかもしれません。

心身ともに健康的に過ごせる

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友達が多いことは、心身の健康面にも影響が左右されやすくなります。例えば友達が極端に少なく趣味がないと、自宅でダラダラ過ごしてしまいがちになるでしょう。

とくに予定が決まっていないと、1日中スマートフォンを見てしまうのが当たり前になるかもしれません。

しかし、友達を増やすことで活動頻度が増え、心身共に健康的に過ごせる可能性があります。例えば休日に友達と一緒にアウトドアやスポーツなどの活動が増えれば、より健康的な体作りが目指せるでしょう。

ダイエットを考えている方には、このような活動はぴったりかもしれません。

また活発に活動するメリットは、うつ病の予防につながりやすくなるところ。実際にハーバード大学が行った追跡調査によると、身体活動やスポーツなどをしている方は、うつ病の罹患が約2〜3割少ないことが明らかになりました。(※)

ダラダラ過ごしていて日常に対して退屈感を抱いている方は、友達を増やしてみるとよいかもしれません。

※”宮城県成人病予防協会”参照

友達が多いと生じるデメリット

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友達が多いと、「毎日充実しそう」「寂しくない」と思うかもしれません。しかし友達が多いがゆえに、いくつかデメリットが生じます。もしかしたら、人脈が広がった結果、かえってストレスに感じる場面があるかもしれません。

この前のイベントでたくさん友達できたけど、いろいろ疲れてきた・・・

あんなに友達できて楽しそうだったのに。

友達が増えることは、いいことばかりではないかもね。

人脈広がったことで、少し面倒なことがありそうだし。

気疲れしやすい

友達が増えれば増えるほど、人と深く関わることに疲れやすさを抱きやすくなります。ダンバー数の150人以上に限らず、人によっては数十人以上の人と関わるだけでも負担に感じるかもしれません。

とくに人間関係の気疲れを感じやすいのが、SNSのやり取り!150人以上の人間を相手にコアなコミュニケーションを取ろうとすると、疲れやすくなります。

気疲れした結果、人によっては一気に関係が破綻することがあるかもしれません。

面倒なトラブルが増える

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友達が増えれば、面倒なトラブルが増える可能性があります。はじめは良心的に対処したとしても、次から次へとトラブルが生じれば、徐々に疲弊しやすくなるでしょう。

さらにトラブルが連発することで、心の余裕が持ちにくくなります。心に余裕が持てなくなると、ちょっとしたことでイライラしやすくなったり、攻撃的な発言をしてしまったりとさらなるトラブルを誘発させることも。

深い関係が構築しにくい

友達が増えすぎてしまうと、深い関係を構築するのが難しくなります。

どんなに友好関係を築くのが上手な方でも、全ての人と深い関係を構築しようとすると、人間の脳の処理能力の限界から疲れやすくなるでしょう。また関係が広いゆえに、浅い関係ばかりになり心が開きにくくなります。

「昔自分の本音が言えたのに言えない」「友達はいるけど本音が言いにくい」と感じている方は、もしかしたら脳のキャパシティを超えているかもしれません。

プライベートの時間が減る

友達が増えれば増えるほど、プライベートの時間を確保するのが難しくなるかもしれません。とくに多くのコミュニティに所属している方であれば、週末の予定がほぼ埋まっているなんてことも。

1人の時間を確保したい方は、自分の予定を優先したり、誘いを断ったりというような工夫が必要です。

友達が少ないメリット

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友達が少ないと、「寂しそう」「人付き合いが悪そう」とネガティブなイメージを抱くかもしれません。しかし、友達が少ないからこそ得られるメリットもあります。

友達少ないと寂しすぎない?

私は別に。むしろ1人でいるのが好き。

僕もフレームと一緒に遊ぶのがいい!

友達は1人だけいるだけでも十分よ。

深い人間関係が構築されやすい

友達が少ないメリットは、一人一人との関係性が深まりやすくなるところ!たくさん友達がいることは素晴らしいことですが、多すぎるがゆえに深い人間関係を構築するのが難しいです。

しかし、少ない人間関係でも1人1人に割く時間が増えれば、お互いの価値観が理解しあえたり、心から本音が言えたりと深い関係が構築されやすくなります。良好な人間関係が作れれば、親友と呼べるような関係にも発展できるでしょう。

プライベートの時間が確保されやすい

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友達が少ない分、プライベートの時間が確保されやすくなります。自分の趣味に没頭したり、目標達成に向けて仕事のスキルを磨いたり、家でまったり過ごしたりと1人が好きな方にとっては理想のスタイルでしょう。

誰かと一緒に楽しく過ごすのもよいですが、1人で楽しめる趣味も充実していれば友達が少なくても問題ありません。

人間関係のストレスが減る

友達が多ければ多いほど、人間関係でのトラブルや悩み事、面倒な付き合いなど、さまざまな面でストレスを感じやすくなります。とくに所属しているコミュニティが多い方だと、次から次へとトラブルに巻き込まれやすくなるでしょう。

しかし、友達が少ないことで人間関係で悩むことが少なくなります。たとえトラブルが生じたとしても深い人間関係が構築されていれば、スムーズな問題解決が可能です。

人間関係のストレスから解放されれば、穏やかに生活できたり、精神的に安定しやすくなったりします。

常に友達関係に悩んでいる方であれば、友達を少なくしてみると、気持ちがすっきりするかもしれません。

交際費を節約できる

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友達が多いと、付き合いから飲み会や遊び、イベントなどに顔を出す場面が増えるでしょう。その結果、交際費がかさみ支出が増えてしまったと後悔する方もいるはずです。

しかし、友達が少ないことで交際費の節約につながりやすくなります。無駄な出費を抑えれば、貯金がたまりやすくなったり、暮らしに余裕が出たりするでしょう。

ある程度、貯金できれば趣味や投資にお金をかけてみるのもおすすめです。

友達が少ないデメリット

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1人が好きな方にとっては友達が少ないことは、理想の人間関係のスタイルかもしれません。しかし、友達が少なすぎるがゆえに、健康面や社会生活などさまざまな側面で影響が出る可能性があります。

やっぱり友達たくさん作った方がいいんだよ!

確かに友達が少なすぎると、孤独感を抱きやすいとも聞くし。

そういえば、最近誰とも話していない気が。

誰とも話していないのは、さすがにやばいね。

孤独感を感じやすい

友達が少ないと、人によっては孤独感を抱きやすいでしょう。とくにSNSで楽しそうな投稿を見ると、みじめさや寂しさ、自信喪失などさまざまなネガティブ感情を抱きやすくなります。

人によっては、まるで世界から取り残されたような感覚に陥ることも。

人とのつながりがあることは、精神的に安定しやすくなるといわれています。寂しさや孤独感などを感じさせないためには、仲のよい友達を作り交流を深めることが必要です。

しかし、1人であっても孤独感を感じさせないケースがあります。それは、没頭できる趣味や仕事などがあることです。

例えば、何か1人で創作物を作っている際に、夢中になっていたという経験はないでしょうか?

趣味や仕事に集中していると、孤独感を忘れやすくなります。孤独感を感じやすい人は、没頭できる趣味や仕事などを見つけるとよいかもしれません。

考え方や価値観が固まりやすくなる

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おなじみの友達としか関わらなくなると、考え方や価値観などが固まりやすいです。

心理学では認知の硬直化とも呼ばれており、決まった人と関わらないと新たな価値観や考え方と出会う機会が減り、視野も狭まりやすくなります。

自己成長するためには、新たな友達を作り自分が知らなかった価値観や考え方などに触れることも重要!新たな自分の可能性を生み出すためにも、友達を増やしてみましょう。

頼れる人が限られる

いざ助けが必要となった場合に、友達が少なすぎると頼るのが難しくなってしまいます。常に助けてくれる人であればよいですが、何かしらの都合でフォローができないと、自力で問題を解決しなければなりません。

また、頼れる人が少ないがゆえに解決策が偏りやすくなりやすいです。例えば恋愛相談で1人の友達から「別れるべき」という意見だけになってしまうと、解決の手段が「別れる」だけになってしまいます。

今の彼氏とうまくいってなくて、どうしたらいいんだろう・・・

別れるべきだ!

しかし、友達B「様子を見た方がよい」友達C「お互いに話し合うべき」と複数の友達から意見を聞くことで、多角的な視点から解決策を考えられやすくなります。

今の彼氏とうまくいってなくて、どうしたらいいんだろう・・・

別れるべきだ!

様子を見た方がよいかも。

今の関係で続けるべきか、お互いに話し合うべき

社会性やコミュニケーション能力が育まれにくい

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もし友達0人で人との関わりがなくなってしまうと、社会性やコミュニケーション能力が育まれにくくなってしまいます。

友達を作ろうと思っても孤立化してしまうと、対人恐怖や自信のなさなどのネガティブな感情から、新しい出会いに抵抗を感じてしまうかもしれません。

社会性やコミュニケーション能力を得るためには、多くの人との関わり方で養われます。会話のキャッチボールはもちろんのこと、相手の気持ちのくみ取りや配慮、対人トラブルとの向き合い方なども人間関係がないと得るのは難しいです。

また友達がいることで、自分の言動や行動に対してアドバイスや注意などを受けることもあります。当初は何気ない指摘であっても、自分の人間力を磨く上では貴重な意見となるでしょう。

無理しない範囲で友達と付き合おう

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友達は何人が理想なのか、大人数と少人数ごとで、それぞれのメリットやデメリットを紹介しました。良好な友達関係を構築するためには、量よりも質にこだわることが重要です。人数にかかわらず良好な人間関係を構築できる人であれば、深い関係が築かれやすくなります。

友達に限らず人間関係を構築する際に、満腹中枢と同様に満たされるタイミングがあります。例えば以下のようなサインに心当たりがあれば、現状の人間関係で十分かもしれません。

  • 新しい人やつながりを求めたくなくなった
  • ある程度のコミュニティで満足するようになった
  • 孤独感や不安感などを感じにくくなった
  • 誘いを断っても不安でなくなった
  • 頼れる人が何人もいる
  • 少ない人数でも寂しさを感じにくい

友達の人数に限らず、無理しない範囲で交友関係を構築しましょう。

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