自分の利益のためなら相手を平気でだます。
自分は誰よりも優れている。
人を傷つけても罪悪感を抱かない。
身近にこのような人がいて、付き合いづらさや人間関係のトラブルなどで困っていませんか?
最近、人間関係で困っているデン
また、トラブルっすか?
友達には永遠と自分のカリスマ性を自慢げに語ってくる奴がいるし、
職場には平気で僕を奴隷のようにこき使う課長がいるし、
今付き合っている彼女からはDVを受けているデン
結構、大変な思いをしているなぁ
もしかしたら、ダークトライアドの性質を持っているかもしれないっすね~
ダークトライアド?
とにかく、助けてほしいデン!
ダークトライアドとは、社会的に好ましくない性格特性を3つにまとめた特徴のことです。ダークトライアドの性格を持つ人と関わると、トラブルに巻き込まれたり、自分にとって不利な状況に陥ったりする恐れがあります。
今回は、ダークトライアドを構成する3つの性格特性について、身近な例を交えながら紹介するので、自分の身近な人間関係で当てはまる人格の人がいないかチェックしてみてください。
ダークトライアドとは?

ダークトライアド(Dark Triad)とは、「ナルシシズム」「マキャベリアニズム」「サイコパシー」という3つの性格特性をまとめた概念です。
2002年に心理学者のDelroy L. PaulhusとKevin M. Williams(※)によって提唱され、その後も性格心理学をはじめ、職場や恋愛、人間関係などさまざまな領域で研究されています。※“CiNii 公式”参照
- ナルシシズム: 自分を特別視し、他者からの賞賛を求めやすい
- マキャベリアニズム: 自分の目的のために他者を操作・利用しやすい
- サイコパシー: 冷淡さや共感性・罪悪感の乏しさなどを特徴とする
「ダーク」という名前から凶悪犯や危険人物などを連想するかもしれません。
しかし、ダークトライアドは必ずしも危険人物に該当するわけではなく、一般の人にも程度の差はあれ、性格特性として見られます。
ダークトライアドが見えにくい特徴を持っている人もいるっす。
例えば、マキャベリズムだとあからさまに敵意を見せず、相手を自分に都合のよい方向へ動かすということがあるっすよ~
ナルシシズム|自分を特別な存在だと思う

ナルシシズム(Narcissism)とは、自分を特別な存在だと捉え、他者からの賞賛や評価を強く求める性格特性です。
傾向が強い場合、「自分は他人より優れている」「もっと評価されて当然だ」と考えたり、特別扱いを求めたりする場合もあります。
とにかく、武勇伝を聞かせれて疲れたデン。
なんか、あちこちファンがいたし、とにかく僕は劣等感をものすごく感じたデン。
かなり自分を過剰評価している印象があるっすね~~
ただし、自分に自信を持つことそのものが悪いわけではありません。自分自身を肯定的に捉えることは、社会生活でプラスに働く場合もあります。

ナルシストとナルシシズムは違う?
ナルシシズムと聞くと、ナルシストを同じようにとらえる方もいることでしょう。
ナルシシズムが「性格特性・心理的傾向」を表すのに対し、ナルシストは一般的に「ナルシシズムの傾向が強い人」を指す言葉です。
日本では「鏡を見るのが好き」「自分の外見が大好き」といった人をナルシストと表現することがありますが、自分の容姿に自信があるだけで、心理学的にナルシシズムが高いとは判断できません。
マキャベリアニズム|目的のためなら他人を利用する

マキャベリアニズム(Machiavellianism)は、自分の目的や利益のために他者を戦略的に操作したり、利用したりする傾向があるのが特徴です。
マキャベリアニズムの傾向が強い人は、他者との関係を「自分の目的を達成するための手段」として考えやすく、必要に応じて嘘や駆け引きを利用する場合があります。
たとえば職場なら、上司には好意的に振る舞いながら、自分の評価を上げるために同僚を利用するといった行動です。
マキャベリアニズムは自分が成功した場合には自分の手柄にして、失敗した場合は相手のせいにする傾向があるっす
そういや課長が失敗したにもかかわらず、なぜか僕のせいにされたデン。おかげで3時間も説教されたデン。
3時間も説教されるのは、私は耐えられない。
体は大きい割に、大きな責任は背負わないデン。
また、マキャベリアニズムは「どうすれば自分に有利になるか」というように戦略的考える場合があります。
そのため、冷静さや戦略的思考が競争的な環境で有利に働くことがあるので、人によっては優秀な人として見られやすいです。

サイコパシー|共感性や罪悪感が乏しい

サイコパシー(Psychopathy)は、他者に対する冷淡さや共感性・罪悪感の乏しさ、衝動性などと関連する性格特性です。
傾向が強い場合、他人が傷ついていても気持ちを理解しにくかったり、自分の行動によって相手を傷つけても罪悪感を抱きにくかったりすることがあります。
あのボロボロのぬいぐるみに僕もなるんじゃないか、常に怯えているデン。
サイコパシーでは、刺激を求める傾向もあるっす。
刺激を求めるあまり、危ない行動に走ることもあるっすから要注意っすよ。
ちなみに僕の電撃を使った良からぬことを企んでいたデン。
私だったら、さすがに注意するし、嫌だって伝えるかな
心ちゃん、行動の指摘は慎重にした方がいいっすよ。
問題行動を指摘しても、必ずしも反省や謝罪につながるとは限らず、責任転嫁や反発などによって対人トラブルが深まる場合があるっす。
えぇ、そうなの?なんか難しいね。
そんなことしたら、、、たぶん

サイコパス=犯罪者ではない
映画やドラマでは「サイコパス」という言葉が殺人犯や犯罪者を表すように使われることがありますが、サイコパシーの傾向があるからといって犯罪を行うとは限りません。
サイコパスはダークトライアドで扱われるのは性格特性なので、「サイコパス=犯罪者」と単純に結びつけないことが重要です。
ダークトライアドの人と関わるデメリット

ダークトライアドの特性が強く表れ、それが他者への操作や搾取、冷淡な行動などにつながった場合、人間関係でトラブルが生じることがあります。
もし身近に似たような特性があれば、今一度関わり方を見直した方が望ましいでしょう。
共感性の低さで自分の気持ちを理解してもらえない

ダークトライアドに共通してみられる特徴の一つが、他者への共感性の低さです。そのため、悩みやつらい気持ちを打ち明けても、十分に理解してもらえず、「自分の気持ちを大切にしてもらえていない」と感じることがあります。
例えば、仕事で疲れていることを伝えても、自分の話にすり替えられたり、相手の利益を優先されたり、「そのくらい大したことではない」と軽く扱われたりするケースです。
このようなやり取りが繰り返されると、「何を話しても分かってもらえない」と感じると、人によって自分に味方してくれないとおもいやすくなるでしょう。
ただし、共感性の低さの現れ方は3つの特性で異なります。
- ナルシシズム:自分への関心が強く相手への関心の薄さなど
- マキャベリアニズム:自己利益の優先、他者の利用など
- サイコパシー:他者の苦痛に対する情動的な共感や罪悪感の乏しさなど
不利な立場に陥りやすい

ダークトライアドの傾向が強い人と関わり続けると、知らないうちに自分が不利な立場に置かれてしまうので注意が必要です。
| 性格特性 | 関わりの中で起こりやすいこと | 自分への影響 |
|---|---|---|
| ナルシシズム | 相手を褒めたり、機嫌を取ったりすることが当たり前になる | 相手に気を遣い続け、自分の意見や気持ちを我慢しやすくなる |
| マキャベリアニズム | 成果を横取りされたり、失敗の責任を負わされたりする | 相手に利用され、自分だけが損をする立場に追い込まれることがある |
| サイコパス | 苦痛や気持ちを軽視され、一方的な要求や傷つく言動を受けることがある | 我慢する側になり、関係が続くことで心身の負担につながることがある |
最初は「これくらいなら仕方ない」と受け入れていても、それが繰り返されることで関係性が一方的になってしまうこともあります。
相手の性格を決めつけるのではなく、「自分ばかり我慢していないか」「一方的に利用されていないか」と実際の関係性を見つめ直しましょう。
人間関係でトラブルが生じやすい

ダークトライアドの傾向が強い人との関係では、自己中心的な振る舞いや他者への配慮の乏しさなどから、人間関係のトラブルにつながる場合があり注意が必要です。
| 性格特性 | 反発・拒否したときに起こり得る反応 | 周囲への影響・対処 |
|---|---|---|
| ナルシシズム | 十分に褒められなかったり、意見を否定されたりすると、不機嫌になったり強く反発したりすることがある | 周囲が機嫌をうかがうようになり、人間関係のトラブルにつながることもある |
| マキャベリアニズム | 要求を拒否されると、駆け引きや心理的な圧力を使ったり、罪悪感や相手の弱みを利用したりする場合がある | 自分に有利な状況へ誘導しようとする言動が繰り返されるなら、境界線を引き、距離を取ることも必要 |
| サイコパス | 衝動性や攻撃性が強い場合、反発をきっかけに威圧的・攻撃的な言動につながる可能性がある | 圧力や威圧が繰り返される場合は、一人で対処しようとせず、距離を取ったり周囲へ相談したりすることが大切 |
相手に行動を改めるよう指摘した際に、素直に受け入れてくれれば良いですが、説得次第では自分が不利になる可能性があります。
自分を守ることを優先する何度断っても心理的な圧力をかけられたり、威圧的な言動を受けたりするのであれば、無理に一人で対処せず、距離を取ることも大切です。
ダークトライアドの傾向がある人への対処法
では、実際に「この人と一緒にいると利用されている気がする」「何度も傷つけられてつらい」と感じた場合、どのように対処すればよいのでしょうか。
重要なのは、相手を「ダークトライアドの人だ」と決めつけることではありません。相手がどのような人物なのかを判断することよりも、問題となる言動から自分自身を守ることが大切です。
ダークトライアドの特徴が最初から分かりやすく表れるとは限らないっす。
表面上は魅力的だったり、親切そうに見えたりして、付き合いが深くなってから問題の行動や言動などが顕在化することがあるっすよ~~。
そうなんデン?ちゃんと見分けられるか不安になるデン。
第一印象だけで判断するのではなく、普段の行動を見ることが大切っす。
言葉と行動が不一致になっていないか見る
まずは、相手の言葉だけでなく、実際の行動にも目を向けてみましょう。
例えば「あなたのためを思って言っている」と話していても、結果的に自分ばかりが負担を背負い、相手だけが得をしているのであれば注意が必要です。
「君にしか頼めない」と言いながら、何度も仕事を押し付けてくるケースもあるでしょう。
言葉をそのまま受け入れるのではなく、「言っていることと実際の行動が一致しているか」「自分ばかりが不利益を受けていないか」を冷静に確認することが、自分の身を守る第一歩になります。
相手と境界を引く
相手から何かを要求されたとしても、すべて受け入れる必要はありません。
「ここまではできるけれど、それ以上はできない」「これは引き受けられない」など、自分の中で境界線を決めておくことも大切です。無理な要求まで引き受け続けていると、次第に相手のペースに巻き込まれてしまうかもしれません。
また、十分な信頼関係が築けていない段階では、他人に知られたくない秘密や自分の弱みなどを安易に話さないことも自己防衛につながります。
これは僕の師匠である教授が言ってたことっすけど、人格的に問題がある人物と関わるときは『一線を引くイメージをしろ』と言っていたっす。
一線を引くって、ちょっと分かるかも
人格的に問題がある人に、住んでいる場所、仕事、行動範囲などの個人情報を伝えてしまうと、自分の行動を把握されたり、利用されたりする可能性もあるっすからね。
そういえば、彩胡ちゃんにいろいろ話してしまった気が・・・
信頼できる人に相談する
ダークトライアドの特性がある人との関わりで悩みがあれば、友人や家族など信頼できる第三者に相談するのが大切です。第三者に相談することで、自分では気づかなかった問題を指摘してもらったり、現在の状況を客観的に整理したりできます。
職場であれば、問題となった出来事について日時・場所・発言・行動などを記録しておき、必要に応じて上司や人事、相談窓口などに伝えるとよいでしょう。
また、威圧や脅し、暴力などによって身の危険を感じている場合には、相手と一人で話し合って解決しようとせず、安全を優先することが重要です。
自分にも当てはまる?12項目で測定する「ダーティ・ダズン」

ここまで読むと、「もしかして自分にもダークトライアドの特徴があるのでは?」と思う人もいるでしょう。
ダークトライアドの測定方法の一つとして知られているのが、「Dirty Dozen(ダーティ・ダズン)」です。
ダーティ・ダズンは、ナルシシズム・マキャベリアニズム・サイコパシーの3特性を計12項目で傾向があるかどうか簡単に測定できます。単純に「あなたは、この性格特性です。」といった診断結果ではなく、割合で算出されるのが特徴です。
ちなみに、筆者が試しに診断テストを受けたところ、マキャベリアニズムの傾向がある結果になりました。
得点が高かったとしても、必ずしも該当するとは限りません。あくまで、その性格特性の可能性があるという認識で留めておきましょう。
ダークトライアドに4つ目がある?「ダークテトラッド」
ダークトライアドはその名のとおり3つの性格特性から構成されていますが、その後新たに4つ目の性格特性として「サディズム(Sadism)」が注目されています。4つ目の性格特性が加えられたことで、「ダークテトラッド(Dark Tetrad)」と呼ばれるようになりました。
サディズムは、他者に苦痛を与えたり、苦しんでいる姿を見たりすることに楽しさや満足感、快楽などを感じやすい特性を持っているのが特徴です。
サディズムとダークトライアドの3つの特性の大きな違いは、目的内容っす。
ダークトライアドの場合は、何かしらの目的を達成するために他者を利用したり傷つけたりするっすが、サディズムは他者を傷つけること自体が目的となっていると言われているっすよ。
ダークトライアドだけでも十分疲弊しているデンのに、サディズムの人と関わったら、さすがにきついデン。
自分が不利な立場に陥らないようにするためにも、サディズム傾向がある人とも距離を取ることが重要っすよ。
ダークトライアドの傾向がある人とは適度な距離を取ろう

本記事では、ダークトライアドの3つの性格特性を見てきました。
それぞれ特徴は異なりますが、自分の目的のために他者への思いやりが少なかったり、傷つけたりしてくることがあるので、心当たりがある人が身近にいれば適度な距離と取ることが重要です。
プライベートであれば関係を切ることが可能ですが、職場のように人間関係を切るのが難しい場面もあるでしょう。もし関係を切るのが難しい場合は、関わりを少なくしたり、信頼できる人に相談してみたりするのが自分の身を守ることが大切です。
人間関係で「利用されている」「一緒にいると傷つく」と感じる行動が繰り返されているのであれば、相手の性格を変えようとするよりも、自分を守るために距離を取ることを考えてみましょう。


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